萩尾に向う途中敬光園(老人ホーム)があり、その前に『第15番妙音寺』がある。
妙音寺は篠栗霊場では数少ない天台宗寺院である。寺名の妙音寺は琵琶が取り持つ縁で、初代の城戸亮賢師が福岡市の盲僧琵琶の総本山成就院の旧寺名をいただき、玄清法流系の天台寺院となる。
今は比叡山で修業した清賢師が二代目住職として法灯を継ぐ。本尊は馬頭観音で、札所本尊薬師如来とともに本堂に祀る。
妙音寺には昔のお堂時代から伝わる宝物「弘法大師ご所持の御鉄鉢」という鉄製の大椀がある。由来は一切不明である。
現住職も琵琶が堪能で、荒神祭や地鎮祭で荒神経を厳修する。盲僧琵琶の「荒神経」(福岡県無形文化財)を他流の平家琵琶、筑前琵琶と共に弾奏したいう。